好意は集められるだけ集める人

  
 異性はもちろん、同性にも、好意を集めるというのは、気分の悪いものではありません。
 どんな人にだって、好きいてもらえるというのは、すごくすごくうれしかったりします。
 しかし、好意を受けるというのは、それなりにコストもかかります。
 ネットを考えればわかります。
 アクセスを集めるには、魅力的なコンテンツを提供し、オシャレなデザインで、一定の更新頻度をキープして、コメントに対してはおもてなしの心と技術で、快い対応を。
 相手先のコメント欄にも営業に行ってコメント残し、気を遣いながら楽しい会話を、って、やってられるか!!
  
 そうなんよ。やってられないから、あかんのですわ。
 恋愛も同じです。やっとられへんわ、と思ってしまうからあかんのですね。もういいや、ってなっちゃう。
  
 しかしですね、それを習い性になっていて、かなり自然に近い形で出来てしまう人がいるんですわ。
 あるいは、ちやほやされることを楽しみに、本人だって疲れながらもそれをやめられなくなってしまう人とかいるんです。
 すんごい迷惑。マヂでタチ悪いよ。困るんですよ。
  
 いやもうだってこっちにはあれですよ。惚れるしかないわけですよ。
 そんなんに狙われたら、逃れられないんだから。こっちが石を投げて対抗しようとしても、向こうが持ってるのは機関銃。
 出会ってしまったらお仕舞いです。だってもう惚れるしかないんだから。
 そんな女の人に出会ってしまったんだけど、さぁどうしよう? なんて考えたって無駄です。
 新幹線に跳ねられちゃったんだけど、どうする? と同じ質問です。
 そりゃもう死ぬしかない。
 そんな女性に会ったら、惚れるしかない。他に選択肢はないんだから。
  
 いや、そういう女性は、すんごい迷惑だし、タチも悪いんだけど、これは貶しているわけではないんだから、誤解なきよう。
 悪くいうつもりはないんですよ。それはもう、努力の結果、得たものなんですから。それはしょうがない。
 いい意味で、存在そのものが、迷惑と言うか、もうね、影響力ありすぎ。
 いや、そういう女性は私は好きなんですよ。うん。惚れるぐらいなんだから。そう、だから困る。許しがたいよね。
 そんでこういうことを書くと「ひどい、私はそんなつもりじゃないのに」みたいなことを言うんだよ。わかってるわかってる。そんなつもりじゃないのは知ってるよ。
 なんて慰めなきゃいけなくなって、そこに「あわよくば」の男が来て「わかーるわかるよ君の気持ち」なんて言って、今度はこっちに振り向いて「お前は酷いことを言う奴だ」みたいになっちゃうんだよ。
 いやいやいやいや、違う違う、悪口で言ってるんじゃないんだ。そうぢゃ、そうぢゃない。悪い意味じゃないんだ、わかって。
  
 惚れさせられるというのもね、楽しい面も多々あるわけですよ。実際に。心が掻き乱されて、辛いんだけど、楽しい。つらい方が多いんだけど。
 今頃、何してるんだろう? なんて思った瞬間にそれは恋です。
 つらいなぁ、切ないなぁ、なんて、苦しみながら楽しむんですよ。だから、惚れさせられるのは、まぁ、とりあえずしょうがない。少なくとも今はそういう社会になっちゃってるから。
  
 問題は、得てしてそういう女性は、こちらの好意を力技で奪っておいて、奪うともう目的を果たして満足しちゃうんですよね。
 おいおいおいおいおい、そりゃないよ、とほほ。みたいな感じになるんですよ。
 ホントに困ったもんで。いや、いい意味で。
  
 冗談抜きで、他者から好意を集めるというのは、それはもう、正当な行為であり、基本的には、人間関係を円滑にするものです。
 「他人によく思われたい」という心は、利己的であっても、それはとても良いことです。
 しかし、コストは常にかかっているわけです。
  
 で、他人の好意を集めるということに、もの凄く無頓着な奴もいます。
 前にも書いたと思いますが、その好きになった相手のことだけから、好意を得ようとするタイプの人です。
 これについては、明日に続きます。