本来会うはずのない者同士が
テレビ朝日で、朝日新聞の販売店で働く男が犯した殺人事件について、おそらく朝日新聞の論説委員をやっていたっぽい男がコメントしていた。
事件は例の、携帯サイトの、犯罪共犯者募集サイトで知り合った者たちが、通りがかりの女性を殺して金品を奪った強盗殺人だ。
「インターネットで、本来出会うはずのない者同士がくっつき、このような事件が起きた」というようなコメントだったと記憶している。
まず、この「インターネット」という括りはいいかげんどうにかならんもんなのだろうか?
例えば、テレビ番組にはオカルト番組がある。テレビ朝日のオーラの泉を根拠に、NHKニュースが一括りに非科学のインチキであるとは普通は言わない。
あるいは、振り込め詐欺に電話が使われるからといって「電話は犯罪の温床になっている」とは普通は言わない。
まぁ、それはいいとして、だ。
「本来出会うはずのない」というのなら、その「本来として出会う」のはどのような関係なのだろう?
百歩譲ったところで、親子とか兄弟などの家族や、隣近所の生活圏、ぐらいしか思い浮かばない。
例えば、少年サッカーチームで一緒だとか、あるいはカルチャーセンターの俳句教室で同じだとか、英会話学校でノヴァ友だったりとか、これらは全て本来出会うはずではなかったと言える。
言うまでも無く、学校という制度は、国家の要請で恣意的に子供が集められているだけであって、そこには何の必然性もないし、「本来出会うはずのない者同士がくっつき」友達となっている。
犯罪に関して言うならば、少年院などは、不良というか、DQNたちの横の繋がりを作る施設となっているわけで、少年院は「本来出会うはずのない者同士がくっつき」それで犯罪が起きているが、少年院も公的機関である。
偏差値の低い高校などは、頭の悪い不良が多く集まるわけで、一部では少年院と同じ効果を生む学校もあるわけで、「本来出会うはずのない者同士がくっつき」それで犯罪が起きている。
お見合い結婚した夫婦間で殺人が起きた場合、「本来出会うはずのない者同士がお見合いでくっつき、このような事件が起きた」と言うのだろうか?
結局は、自分が馴染めない「ツール」に対して、自分の感じる疎外感の不満をぶつけているだけなんだろうか? これでは普通に頭が悪いとしか思えないわけなんだが。